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アルゴリズム分析

SM-2ではなくFSRSを使うべき理由

2026年1月5日
10分
FSRSアルゴリズム - 間隔反復の未来
FSRSは30年ぶりの間隔反復の最大アップグレードです

Ankiやフラッシュカードアプリを使ったことがある方なら、こんな経験があるはずです。一生懸命勉強したのに、アプリが変なタイミングでカードを出してくる。まだ完璧に覚えているのにまた出てきたり、もう忘れているのにやっと出てきたり。ほとんどのアプリが1987年に作られたSM-2というアルゴリズムを使っているからです。動きますが、古いです。FSRS(Free Spaced Repetition Scheduler)が待ち望んでいたアップグレードです。

FSRSはあなたの脳の働き方を学習して、忘れる直前にちょうど復習を入れてくれます。結果は?同じ記憶率なのに復習は20-30%減。無駄が減って、もっと学べます。

1. FSRSとは?

FSRSはいつ忘れるかを予測する新しいオープンソースのアルゴリズムです。実際のユーザーの7億件のフラッシュカードレビューを分析して作られました。全員に同じスケジュールを適用するのではなく、あなたの記憶に合わせたカスタムモデルを作ります。カードごとに3つを追跡します:

DSRモデル

FSRSでは、すべてのカードがあなたの記憶状態を表す3つの数値を持っています:

  • 難易度(D): このカードはどれくらい難しいですか?覚えにくいものもあります。FSRSはあなたがどのカードで苦労しているか把握します。
  • 安定性(S): いつまで覚えていられますか?安定性が高ければ数週間後に復習しても大丈夫です。低ければすぐ復習が必要です。
  • 検索可能性(R): 今思い出せますか?この数値は時間とともに下がります。目標値(通常90%)に達したら復習の時間です。

2. SM-2の問題点

SM-2は1987年から標準でした。Anki、SuperMemo、ほとんどのフラッシュカードアプリに入っています。動きますが、イライラする問題があり、FSRSがそれを解決します。

SM-2の問題点

  • ×全員同じ扱い: 全員の脳を同じように扱います。あなたの忘却曲線は固有なのに、SM-2はそれを無視します。
  • ×イージーファクター地獄: カードを「難しい」で何回かマークするとループにはまります。毎日同じカードが出てきます。すごくイライラします。
  • ×硬直した間隔: カードを早すぎたり遅すぎたりして復習すると、SM-2はうまく対応できません。スケジュールが狂います。
  • ×履歴を忘れる: カードを忘れると、SM-2は初めて見たかのように扱います。以前学んだことは全部消えます。

FSRSは違います

FSRSはあなたの復習記録から学びます。いつ忘れるか、いつ迷うか、いつ簡単かを全部見ています。そしてパーソナライズされたモデルを作ります。使えば使うほど賢くなります。イージーファクター地獄もなし、おかしなスケジューリングもなしです。

研究によると、FSRSは同じ記憶率を20-30%少ない復習で達成します。1日100回復習しているなら、20-30回はしなくていいです。1年で数週間分の勉強時間を節約できます。

3. FSRSはどう動くのか?

簡単に言うと:FSRSは数学でいつ忘れるかを正確に予測して、その直前に復習を入れます。これを「望ましい困難」原理と呼びます。忘れる寸前に復習すると一番よく学べます。

復習後にカードを評価します:もう一度、難しい、良い、簡単。するとFSRSがこうします:

  1. 覚えている確率がどれくらいだったか確認します(最後の復習からの時間に基づいて)
  2. 評価に基づいて記憶の強さを更新します
  3. ずっと迷っていたり簡単だったりすれば、カードの難易度を調整します
  4. 忘れる確率が90%になる正確なタイミングを計算して、次の復習を設定します
FSRS Algorithm Chart
FSRSはカードごとにパーソナライズされた忘却曲線を計算します

4. FSRSの正しい使い方

FSRSは強力ですが、正しく使う必要があります。大事なポイントです:

1. 学習させてください

FSRSは時間とともに賢くなります。カードを手動で再スケジュールしたり設定をいじったりしないでください。約1,000回の復習で、あなたのパターンを本当に理解し始めます。データを与えて、プロセスを信じてください。

2. 現実的な記憶率を設定する

90%の記憶率がほとんどの人にちょうどいいです。テストで10枚中9枚を覚えているということです。もっと高く(95%以上)すると良さそうですが、復習量が倍になります。医学部の勉強でなければ割に合いません。

3. 1カード1情報

カードが複雑すぎるとFSRSも助けられません。「第一次世界大戦の5つの原因」を1枚のカードに入れないでください。5枚に分けてください。シンプルなカード=より良いスケジューリング=時間の節約。

4. 毎日復習する

毎日10分でも、週1回まとめてやるより効果的です。FSRSはあなたの記憶をモデリングしていて、空白があると予測がずれます。継続がすべてです。

5. 「もう一度」ボタンを恐れない

忘れたらもう一度を押すだけです。SM-2と違って、FSRSはカードを完全にリセットしません。以前見たことを覚えていて、それに応じて調整します。間違えるのも学習の一部です。

5. よくある質問

Q: FSRSは使いにくいですか?

A: いいえ、むしろ簡単です。数学は複雑ですが、あなたはそれを見ません。普通にカードを復習するだけです。変わるのは復習が減って、間隔がより自然に感じられることです。

Q: AnkiでFSRSを使うのとFlicaでFSRSを使うのは何が違いますか?

A: AnkiはFSRSを後から追加したので、設定が複雑です。FlicaはFSRSを最初から搭載して設計されているので、設定不要ですぐに最適なスケジューリングで学習できます。

Q: 語学学習に向いていますか?

A: 語学にとても向いています。単語によって難易度の差が大きいです。よく使う単語は簡単で、珍しい文法は難しい。FSRSはカードごとに難易度を追跡するので、これを完璧に処理します。

Q: どれくらいでうまく動きますか?

A: 初日からデフォルト設定で動きます。ただし1,000回以上の復習でパーソナライズが始まります。5,000回以上で、本当にあなたの脳を理解します。

Q: 科学的に実証されていますか?

A: はい。FSRSは数百万件の実際のレビューでテストされ、予測精度で一貫してSM-2を上回っています。推測ではなく、本物の記憶科学に基づいています。

6. まとめ

FSRSは間隔反復が本来あるべき姿です。あなたの脳の働き方を学び、完璧なタイミングで復習を設定し、無駄な繰り返しの時間を節約してくれます。

複雑な設定に悩む必要はありません。FlicaにはFSRSが最初から組み込まれているので、ダウンロードしてすぐに使えます。AIがカードも作ってくれるので、復習に集中できます。

参考文献

  • Ye, J. (2023). Free Spaced Repetition Scheduler (FSRS)
  • Wozniak, P. A. (1990). Optimization of learning
  • Ebbinghaus, H. (1885). Memory: A Contribution to Experimental Psychology
  • Karpicke, J. D. (2008). The Critical Importance of Retrieval for Learning
FSRSアルゴリズムとは?仕組みとSM-2との違いを徹底解説 | Flica